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From Editor/ライフスタイルに合わせてリノベーション

2017/04/20

海外では、A邸(写真上、14頁に掲載)のように古い建物の良さを生かしながら、今のライフスタイルに合わせてモダンにリノベーションするのが一般的です。A邸は、左右に振り分けられたリビングとキッチンをスチールの格子を用いて緩やかに仕切ったプランが印象的でした。


最近、日本でもキッチンやバスルームなど設備の老朽化による理由だけでなく、自分の暮らしに合わせてリノベーションする人が増えているように感じ ます。ヴィンテージマンションを購入する人や、すでに住んでいるマンションのフルリノベーションを希望するなど、実際に本誌への相談も増加。新築よりリノ ベーションの方が設計に時間がかからないと思っている人が多いようですが、リノベーションの範囲にかかわらず、新築戸建て同様に設計に時間を要する場合が あります。設備の移設が難しかったり、構造上壊せない部分があるほか、オーナーのライフスタイルに合わせて細かな要望を反映しなければならないからです。

 

 

たとえば、本誌がデザインしたG邸(76頁に掲載)は、プランを半年ほどかけて練り、家具製作は1カ月、工事は住みながら1週間で自分のスタイルに 合うキッチンへとリノベーション。使い勝手と共に、モールディングを用いてクライシカルモダンなデザインに変更しました。引き出しはすべてしまう物に合わ せてつくり、パントリーを兼ねて天井までの引き出せる収納を造作。今回は家具工事で製作しましたが、キッチンは、システムやオーダーなど選択肢が多いだけ に何を選ぶかは悩みどころでしょう。とはいえ、住まいは日々暮らす場所。自分のスタイルに合ったオリジナルの空間で過ごす至福の時をイメージしながら、苦 労を楽しさに変えて積極的にいろいろに挑戦したいものです。