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From Editor/犬や猫と美しく快適に暮らす

2019/09/16

一昨年、日本では猫が犬の飼育頭数(猫9,649,000匹、犬8,903,000匹※)を越えたというニュースが話題に。実際はここ数年、猫の頭数がほぼ横ばいであるのに対して犬は減少傾向にあることから、共働きの家庭が増えるなど私たちのライフスタイルが変化するなか、犬は猫に比べて散歩や食事の面で飼育が大変だというのが減少理由の一つではないかと思いました。本誌を創刊した2000年ごろは、取材先でゴールデン・レトリーバーやラブラドール・レトリーバーなど大型犬が多く見られ、すでに彼らは家族として室内で飼われていました。犬は体格がさまざまなため、犬工学を考えて住まいづくりに生かそうとしたものの、人間に良いことが犬にも良いという結論に。創刊から10年を過ぎるころには取材先に大型の老犬が増え、元気な姿を撮影する機会が得られないことも。近年は飼いやすさからか小型犬や中型犬、猫が多く見られるようになりました。
住まいづくりにおいて重要なのは犬や猫の居場所とトイレをどこに設けるか。インテリア性を考えると犬の多頭飼いには専用の部屋を設け、2匹までなら造作家具にケージをビルトインしたいもの。猫については、においを軽減させるため猫用トイレをトイレの横に設けて換気扇を共有するのがお勧めです。また快活な子猫のときにはキャットタワーが必要なので、造作家具にうまく組み込むと良いでしょう。今後、犬のいる我が家で取り入れたいと思っているのは、IoTを活用して、アプリ、ウェブカメラ、エアコンを連動させ、不在時に犬の様子を確認して室内の温度調整をできるようにすること。2年ぶりに訪れたペットのための展示会「インターペット」でもIoTは注目されていました。言葉を交わすことができないからこそ、家族の一員である彼らに寄り添い、共に美しく快適に暮らす。新築やリフォームの際に、愛犬や愛猫のことを考えてプランニングしてみませんか。
※2018年、一般財団法人ペットフード協会調べ

Elisa SUMITA, Editorial Director