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2015年10月26日 18:24

From Editor/技術革新と暮らしの質

先日、住んでいるマンションの理事会で、2016年の電力の自由化に伴い、料金削減率の高い電力会社への変更が決まりました。その契約期間は15年。果たしてそのとき、世界はどのように変わっているでしょうか。
そう言えば先頃、日本でも大ヒットした映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」(1985年公開)のイベントがニューヨークで開催されていました。その続編は、1985年の30年後である、2015年にタイムスリップするというもの。2015年とは、まさしく今年。映画のなかで近未来の技術として登場していた薄型テレビは今や日本の多くの家庭に普及し、あの頃は夢だと思っていたことが、次々と現実になっているのです。
「小売り電力の完全自由化」も、大きな時代の変化の一つでしょう。電力の小売りはこれまで地域ごとに電力会社が決まっていましたが、来年からは“家庭でも”自由に電力会社を選べるようになります。異分野からの新規参入により価格競争は活発化し、私たちの選択肢は想像以上に広がりますが、一方で、自由化によってこれまで考えたことのないような、新たな問題が浮上してくるでしょう。常に裏返しの存在であるメリットとデメリットの両方を計りにかけ、自己責任により選択しなければなりません。時代は、好むと好まざるとにかかわらず、加速度を増して変化しているように思えます。
インテリアデザインにおいて、近年の目覚しい技術革新は照明です。白熱灯から蛍光灯、そしてLEDの登場により、光の世界は大きく変化しました。生活における光の代表である照明器具は、単に明るくするための道具として捉えられがちですが、本来はインテリアの一部。水や空気に質を求めるのと同様に、光の質についても考えたいもの。光源が異なれば、光の質は大きく変わるからです。ユーロルーチェ(国際照明見本市)ではLEDの技術革新による行き過ぎたデザインへの反動からか、シャンデリアやペンダントライトなど、どこか懐かしさを感じさせるプロダクトが数多く出品されていました。コストや効率だけでなく、生活のシーンやさらには感性に合わせて適光適所で光を選ぶ。技術革新によって、私たちの生活が変貌していく一方で、忘れてはならないのは“暮らしの質”です。色や柄など素材選びに楽しみを感じたり、人の手の温もりを備えたものに安らぎを感じるのは、私だけではないはずです。

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Jean-Marc GadyがバカラのためにデザインしたLEDを用いた「Lady Crinoline」

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