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2010年09月06日 17:21

DISCUSSION 建築家が語るリビングの過去、現在、未来

内海智行 × 彦根アンドレア

現代のライフスタイルに適したリビングとはどのようなかたちでしょうか? それを探るためには、日本と海外それぞれのリビングの成り立ちや現状を知ることで、その本質と将来像が見えてきます。そこで、かつてイギリスに暮らした経験を持つ建築家の内海智行さんと、ドイツ出身の建築家、彦根アンドレアさんと共に、これからのリビングの在り方を模索。とても興味深い話をしていただきました。

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●西欧と日本のリビングの違い
アンドレア 私にとってのリビングは、家族やゲストと会話を楽しむための場所。来日した当初、どの家に行っても料理が出てきて、ダイニングでもてなしを受けることに驚きました。
内海 会話そのものを楽しむヨーロッパでは、人を招くパブリックな場所にテレビがあるのはゲストに対しても失礼になる。

●リビングは不要なのか
アンドレア 子供の時、自宅のリビングに座って、親から「何か飲む?」と聞かれたら、「今日は会話に参加しても良い」という合図。大人の仲間入りを許されたと理解していました。
内海 ヨーロッパではリビングが公共の場として機能し、社会性を養う重要な役割を果たしてきた。一方、日本の住まいは、かつての表座敷も消滅し、良い意味でも悪い意味でも「ルーズな団欒」になってしまった。

●自分のリビングを見つける
内海 日本の住空間は、ライフスタイルの表面的な西洋化が進んでも、そこでどのように美的に暮らすかという一貫した見本がなく、いろいろな考え方が混在しています。かつては、ものを持たずシンプルに暮らせたかもしれないが、現代ではある程度、ものに囲まれて暮らさざるを得ない。一見すると広々しているオープンな空間は人気ですが、実際にはものと人の拠り所が定まらない空間になってしまうこともあります。しっかりした壁がないと、ものを置けないことに気づいている人は意外と少ない。
アンドレア 私は極力壁をつくったほうが良いと思います。昔のシンプルな住空間を目指すのではなく、日本人がものをたくさん所有していることを考えると、壁をつくらないとインテリアが構成できない。人間は、好きなものを自分のまわりに置くことで安心感を得られます。

 

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